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「別に夏奈にはカンケーないでしょ?」
夏奈によって引き離されたが、唯はまた私に抱きつきながらも面倒くさそうに夏奈に返事を返した。
「…それに私、真琴に一目惚れしちゃった♪女なのは…ショックだったけど…。でも真琴なら…いいかな。超タイプだし……♪」
クスッと妖艶に笑う唯にイライラ気味の夏奈。
な、なんか空気が重い……(汗)
この空気に耐え切れず…。
つい、みのり先生を見ると目が合った。
すると先生はフフッと苦笑いした後、私にウィンクした。
「ハイハイ、ここまで。
あなた達はケンカしてないで、そろそろ授業に戻りなさい。
Σ!!あ、そうそう。まだ転校初日の真琴クンにはクラス委員長さんに連絡して迎えに来てもらうから、保健室で少し待機ね?
ハイッ、じゃあああ~解散っ!!」
まくし立てるように両手をパンッ!!と叩いて、夏奈と唯の背中を押して保健室から無理矢理追い出すと。
みのり先生は机にあった内線電話を使って、クラス担任に私の事を連絡した。
私はその間、フゥ…と大きな溜め息をついて保健室のベッドに腰をかけた。
「いきなり転校初日からモッテモテで大変ね、真琴クン?(笑)」
みのり先生が茶化すように私に近付いて話し出す。
「モテモテ…って…。
私、『女』ですよ?」
同性にモテても、あんまり嬉しくないんだけど……。
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