第4章 優等生女子に好かれました??

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………き、気まずい……。 4校時が始まって静まり返った廊下を、無言で七瀬さんの後ろについて歩いている私は七瀬さんに気付かれないように小さく溜め息をついた。 そう。 ………今から5分前。 何も知らない七瀬さんは、みのり先生からの連絡を受けて、クラス委員として保健室で待機していた私を迎えに来てくれたのはいいんだけど…。 保健室を開けた瞬間に、七瀬さんの目の前に見える光景は……。 私がみのり先生に押し倒されて迫られている姿…(汗) そんな恥ずかしい姿を見られてしまった私は七瀬さんに変な誤解をされていないか、頭を悩ませていた…(泣) ハァ…とまた小さく何度目かの溜め息をついていると、前を歩く七瀬さんが急に立ち止まって、後ろを振り返った。 「あ、あのっ……/// わ、私、保健室のコト、誰にも言いませんからっ…!!///」 両手を握りながら真っ赤になって、私に話し掛ける七瀬さんを見ていたら…思わず顔が綻(ほこ)ろんだ。 「あ、ありがとう…。七瀬さんは優しいね…なんだか癒されるよ」 思わず笑みが浮かぶ。 夏奈や唯、みのり先生と違って、なんて言うんだろう…。 一緒にいると落ち着く。 七瀬さんの優しさに癒されている私を見て。七瀬さんは恥ずかしそうに顔をうつむけた。
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