第1章 転校生はイケメン女子。

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私は女だけど…。 恋愛とかファッションとか、女の子らしい事には全然興味が沸かなくて…。 男の子達と混ざってバスケやサッカーして体を動したり、たわいない話して過ごす方が楽しい。 そんな私が……。 今、苦手な女の子の集団の中にいる事が。 いまだに信じられない……。 教室に入った時点からクラスの女の子達の張り付くような視線がずっと、まとわりついて。 その視線に耐えられない私は内心はビクビクしながらも、クラス委員の七瀬さんがいる席へと緊張した面持ちで歩き出した。 フゥ……七瀬さんの席は一番後ろか…。 一番後ろの席だから視線を感じなくて済むだけ、まだマシか……(泣) いまだに不安だらけだけど……。 佐々木先生の配慮のおかげで、少し気が楽になった私は七瀬さんが座る席の左側、空いている席へと着いた。 「えっと……よ、よろしく…七瀬さん…」 緊張した声で顔をひきつらせながら七瀬さんへ微笑むと。 七瀬さんが真顔でコクコクと高速で首を振った。 Σ!? いっ…今、すごい速さで頷いた…よね!?(汗) 七瀬さんの行動に驚きながらも。 立ち続ける訳にもいかないので、とりあえず椅子をひいて腰を下ろした。そしてカバンの中から筆記用具とノートを取り出すと。 佐々木先生は黒板へと向き合い、授業を開始した。 …あ。ヤバイ……。 そういえば教科書、まだ届いてなかった…(泣) 確か、取り寄せに二、三日かかるって。 事務室の人が言っていたなぁ……。 緊張しすぎてて、すっかり忘れてた……(汗) そしてチラッと隣の七瀬さんを見る。 …ただでさえ、入院してて授業ついていけてないのに…。このままじゃ、期末テストがかなりヤバイよね私…(泣) そう思った私は真剣に教科書を見つめる七瀬さんに恐る恐る声をかけてみた。 「あ、あの…七瀬さん…教科書がまだ届いてなくて…。七瀬さんさえよかったら…その……一緒に教科書、見てもいいかな?」 遠慮がちに七瀬さんにお願いすると七瀬さんは再びコクンと頷いて。 スッと教科書を手渡してきた。 へ?? ……いやいや、キミ~。 教科書ないとフツー困るでしょ…(汗) 呆然とする私に自分の天然な行動に気付いたのか、七瀬さんの顔がみるみる内に真っ赤になっていく。 ハハッ、おかしいなぁ…(笑) もしかして七瀬さんって……天然…?(笑)
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