第4章 優等生女子に好かれました??

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足に力が入らず……。 そのまま、へたり込んだまま。 お互いの沈黙で。 気まずい空気が辺り一帯に張りつめていた。 あぁ…。 もう顔を上げる事さえ、出来ないよ…。 怖くて。 目の前に立つ上原さんの顔が直視出来ない…。 俯いたまま。 キュッと唇を噛み締めた。 きっと、気持ち悪いよね…。 興奮して…女に襲いかかる女なんて…。 でもね…。 クーデレだよ? BL好きな人なら分かるでしょ!? クールな雰囲気を漂わせていたイケメン受けが、私の変な声に反応して顔を真っ赤にしている姿なんて…。 そんな姿見て興奮しない腐女子なんて…… ……絶対にいないっしょ!! と、心の中で思うけど…。 上原さんは私と同じ女で。 そんな風に同性を想像してはいけない。と思うマトモな私が自分自身に諭してくる。 上原さんはまだ転校してきたばかりなんだから『クラス委員』として上原さんが困らないようにサポートしてあげなきゃいけないのに。 上原さんの照れた表情に。 思わず近くでその顔を見てみたくなって…。 そしたら欲望の赴くまま、暴走しちゃって。 本当に…私のバカ…(泣) 恥ずかしさと情けなさで。 もう消えちゃいたいよ……(泣) この場に居たくなくて。 上原さんから離れようと立ち上がった瞬間。 グウゥゥ~と。 私のお腹が空気を読まずに盛大に鳴り響いた。
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