第5章 チャラ男先生に狙われました??

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ココは一体、ドコなんだろ…(汗) 1人取り残されてしまった私はとりあえず辺りをキョロキョロと見渡した。 うーん…。 保健室なら戻れるけど…。 さすがにもう戻る気はしない…。 戻った所でまた、みのり先生にからかわれるに違いないし…。 さっきのもみくちゃにされた光景を思い出して。 ドッと疲れが込み上げてくる。 そう思うと、戻るより教室を探す方がいいと判断した私は真っ直ぐ歩き出した。 が。 ……この学園は芸能人も通うせいか、無駄に敷地が広いんですけど…。 まるで迷路だし…。 夏菜を運んだ時に別棟へと移動して、更に別棟へと移動した記憶まではあるものの……。 私……かなりの方向オンチで…。 道を覚えるのに時間がかかるタイプなんだよね…(泣) なので、小学校からの友人で幼なじみの有希(ゆき)と小・中・高共に行動をしていたのだけど…。 その頼りになる有希はいない、今。 マジで迷子になっちゃったよ…。 ハァ…とため息をつく。 しっかりしなきゃ。 ここには頼りになる有希はいないんだから。 ぐっと拳を握って小さく気合いを入れ直した。 そして保健室を出てから数分立つのに誰一人、すれ違う事もなく。 無人の空き教室をいくつか通り過ぎて、七瀬さんが走り去った方へ真っ直ぐ歩いているのだが……。 限界だ。 ……お腹空いたよ…(泣) 朝から続く緊張感で消化したのか、お腹が急激に空いてくる。 早く教室に戻って、とりあえず七瀬さんに食堂か売店がないか、聞かないと。 前を見ずにブツブツ歩いていた私は目の前にいた人影に気付かず。 気付いた時には遅く。 ドンッと何かに軽くぶつかると体がグラッと背後へとゆっくり倒れ込んでいく。
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