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と、家を出る前に言っていたらしいので、アンジェちゃん達も無理強いを強請ることはしませんでした。
旅行の疲れというのは気になるほどはありませんが、ロフェアさんの部屋を決めたりとか、次元倉庫に入れてある本とかお酒とかを並べたり、それなりに忙しくなる事は確かにありました。
量が半端なく多いですからね…
手を振り合うリリアナちゃん達に合わせるように、
「ルーテアさん、それではまた、これからも宜しくお願いします。」
「こちらこそ、宜しくお願いします。」
私はルーテアさんと頭を下げ合いました。
見送った後、私はリリアナちゃんの帽子に戻ったディムに気になっていた事を訊ねました。
「ディムさん、ロチアさんをリビングに通した理由って、なんでですか?」
《あぁ、改めて一時間後に訊ねると言ったからな。引渡しの確認だけなら、一緒に来てその場で一緒に回るだろ。》
「あっ、確かにそうですね。」
《だから話したい事でもあるのかと思ってな。まあそれは、ロフェアの事だったようだ。それと、街の事も自分から話したかったのかも知れないな。》
確かに、街やダンジョン村の話を話している時のロチアさんは、仕事の時の口調ではなくて、楽しそうに話していました。
「あっ! それと、ロフェアさんの事を商店街の人達が凄く笑顔で接していたのですが、それも気になっていたんですよね。」
《ん? ん~あぁ! それはあれだ。リリアナを膝に乗せていただろ。その印象が強かったのではないか?》
「あ~! そうですね。商店街の人達がロフェアさんを最初に見たのがそれでしたね。」
リリアナちゃんが体を預けて楽しくしていたのですから、ロフェアさんに好印象が付くのは当然でした。
ロフェアさんの部屋はオリファさんとフルラージュさんが居た部屋に決まり、ロフェアさんのこっちでの生活用に持ってきた家具などをディムさんが並べ、リビングの本棚に、購入した本を私とリリアナちゃんが並べ、バーカウンターの棚に、色々なお酒をロフェアさんが並べました。
いつもの席でお酒を嗜みながら読書をするルヴィア様。
今はサファが加わりましたが、絨毯の上で積み木遊びをするリリアナちゃん。
と、それを見守るディムさん。
ロフェアさんが、以前のフルラージュさんのようにソファに座って体を休めている姿。
私はそれを見てやっと、「旅行が終わったぁー!」 という気分になりました。
「フルララも!」
積み木を並べていたリリアナちゃんが手に持った積み木を私へと向けました。
「はい。今日は何を作るのかな?」
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