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その後も、ずっと2人の楽しい日々は続きました。
―――ずっと、ずっと、続くはずでした。
「お前ら2人で何してんの?」
ある日、2人のいつもの遊び場に数人の男の子と女の子がやってきました。
「ねぇ、もし良かったら私たちと遊ばない?」
「お前ら誰だ?」
警戒したように睨むチルの後ろでルアが申し訳なさそうにうつむきます。
「俺はこいつと遊んで―――」
「チ、チル!僕のことはいいから遊んで来なよ・・・ね?」
ルアがチルの言葉を遮ってそう言いました。
すると、チルが鬼のような形相で振り返ってルアを怒鳴りつけました。
「バカなこと言ってんじゃねぇよ!俺はお前のこと受け入れねぇやつと仲良くする気なんざこれっっっっぽっちもねぇんだよ!」
そう言うと男の子と女の子の方を向いてこう言いました。
「というわけだから、友達が欲しいんなら他を当たって―――」
「いや、俺ら2人のこと誘ったつもりだったんだけど・・・」
「別に遊んでるのバレなきゃどうってことないし・・・」
「ここ、誰もこなさそうだしね」
「だから、一緒に遊ぼうぜ?」
そう言って楽しそうに笑う彼らに、ルアは泣き笑いのような表情を浮かべて頷きました。
「しっかしさーなんで大人はこいつのこと悪く言うんだろうな?悪魔に連れ去られたってだけで本物の悪魔ってわけでもねぇのにな?」
「ねーなんでだろうねー」
そう言って笑う彼らの言葉を聞いたチルの表情が一瞬固まりました。
「・・・? チル? どうかしたの?」
ルアがそう問うと、チルは微笑んで首を振りました。
「いいや、なんでもないよ」
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