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「ねぇ、チル・・・?」
ある日、2人きりの時にルアが意を決して口を開きました。
「どうした?」
「何か、あった? 話ならいつでも聞くよ?」
「何も・・・ねぇよ。お前は何も気にせずに楽しく遊んでりゃいいんだよ」
そう言ってチルはルアの背中をバシバシ叩きました。
「ちょ、痛いよ、チル! もー野蛮なんだからぁ」
「ははははっわかったらもう俺の心配なんてするんじゃねぇぞ」
そう言ってチルは思い切り口を開けて笑いました。
「はいはい、わかりましたわかりました。」
ルアにはそれがチルなりの気遣いだとわかっていましたから、叩かれたことは全く気にしていませんでした。
それよりも、チルが久しぶりに心の底から笑ってくれたみたいで、それがとても嬉しかったのです。
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