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花弁の舞う中で感じるあなたの温もりそして匂い、すぅっと大きく息を吸い込んで、漏れ出してしまわないように小さく息を吐く。
心も体も頭も指の先まであなたの香りを浸透させて浮き足立つほど幸せな気持ちになった。
子どもやカップル、腰の曲がった夫婦が私たちを見て嬉しそうに微笑む。
「みんな羨ましそうにみてるね」
それは嬉しそうに話すから、私ってば急に羞恥心に侵され何も話せず黙り込んでしまって、そんな私が変だと笑う口元に見える犬歯が白くて綺麗で、たったそれだけのことにまた嬉し恥ずかしで何も話せなかった。
3つ目の約束を叶えた。
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