32人が本棚に入れています
本棚に追加
/7ページ
Message
私、暑苦しい男って苦手なの。
どうも、苦手なのよね・・・・あの圧力が。
とにかく圧力がすごいのよ、あの男。
何事に対して全力な男は、素敵だと思うわ。でもね、私にはなんだかあの男が生き急いでいるように見えるの。
ここ十年くらいかな?
特にその圧を強く感じるようになったの。
今までは、彼と一定の距離を保つ事が出来ていたわ。だから、それほど彼を意識をする事はなかった。
あぁ、なんかいるなって。
その程度の存在だったのよ、彼は。
でも、彼の圧が季節を通り越して私に伝わるようになってきた。
彼の圧がこれほど強く私に届く事は、今までなかったわ。それは私にとって異常な事態なの。
彼は若いから、形振り構わず私に近づこうと距離を縮めようとしてくる。勢いがあるからね、若さって素敵だわ。
・・・・あぁ、だめ。
考えただけで頭が痛くなる。
私が彼を受け入る事は、絶対にありえない事なのに・・・・いい迷惑よ、本当に。
でもね・・・・
そんな彼を好きな人間もいる。
彼がいないと困るって人もいるから、彼を受けいられるかどうかは相性の問題よね。謂わば、需要と供給のバランスよ。
私には彼が無理。
彼を生理的に受け付けることが出来ないの。
やっぱり男は、クールな人がいいわ。
どこかそっけない男がいいかも。それで頭が良くて、優しい男。自分の事ばかり考えているような、自己中心的な考えで、相手の事を気遣えないような男は嫌だわ。
そんな男と緩やかで長閑な時間を一緒に過ごしたいわね。うん、一緒にいて楽しそうよ。
やっぱり私は、いつまでも恋をしていたいな。
ドキドキやワクワクをいつまでも感じていたい。
好きな男がいつも隣にいて、熱い抱擁をされたい。でも、そんな熱い抱擁をしたら私が駄目だわ。
そこが凄くもどかしいけれど、それでもいいの。
私には好きな男がいる・・・・
でも彼に会えるのは、年に一回だけ・・・・
それまでは彼を受け入れる事も、彼に触れる事も出来やしない。
それでも、彼の存在がいてこそ私がいるって事を今まで強く実感出来ている。彼は私にとってかけがえのない存在なの。
そんな彼をあの男は・・・・
今では、少し後悔しているの。
私がもっと早く彼の変化に気づけば・・・・
もっと早く彼を不審に思い、あなた達に伝えていたら・・・・
彼があんなに苦しむ事は、なかったかも知れないわ。私がいけないのよね・・・・
最初のコメントを投稿しよう!