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私、暑苦しい男って苦手なの。 どうも、苦手なのよね・・・・あの圧力が。 とにかく圧力がすごいのよ、あの男。 何事に対して全力な男は、素敵だと思うわ。でもね、私にはなんだかあの男が生き急いでいるように見えるの。 ここ十年くらいかな? 特にその圧を強く感じるようになったの。 今までは、彼と一定の距離を保つ事が出来ていたわ。だから、それほど彼を意識をする事はなかった。 あぁ、なんかいるなって。 その程度の存在だったのよ、彼は。 でも、彼の圧が季節を通り越して私に伝わるようになってきた。 彼の圧がこれほど強く私に届く事は、今までなかったわ。それは私にとって異常な事態なの。 彼は若いから、形振り構わず私に近づこうと距離を縮めようとしてくる。勢いがあるからね、若さって素敵だわ。 ・・・・あぁ、だめ。 考えただけで頭が痛くなる。 私が彼を受け入る事は、絶対にありえない事なのに・・・・いい迷惑よ、本当に。 でもね・・・・ そんな彼を好きな人間もいる。 彼がいないと困るって人もいるから、彼を受けいられるかどうかは相性の問題よね。謂わば、需要と供給のバランスよ。 私には彼が無理。 彼を生理的に受け付けることが出来ないの。 やっぱり男は、クールな人がいいわ。 どこかそっけない男がいいかも。それで頭が良くて、優しい男。自分の事ばかり考えているような、自己中心的な考えで、相手の事を気遣えないような男は嫌だわ。 そんな男と緩やかで長閑な時間を一緒に過ごしたいわね。うん、一緒にいて楽しそうよ。 やっぱり私は、いつまでも恋をしていたいな。 ドキドキやワクワクをいつまでも感じていたい。 好きな男がいつも隣にいて、熱い抱擁をされたい。でも、そんな熱い抱擁をしたら私が駄目だわ。 そこが凄くもどかしいけれど、それでもいいの。 私には好きな男がいる・・・・ でも彼に会えるのは、年に一回だけ・・・・ それまでは彼を受け入れる事も、彼に触れる事も出来やしない。 それでも、彼の存在がいてこそ私がいるって事を今まで強く実感出来ている。彼は私にとってかけがえのない存在なの。 そんな彼をあの男は・・・・ 今では、少し後悔しているの。 私がもっと早く彼の変化に気づけば・・・・ もっと早く彼を不審に思い、あなた達に伝えていたら・・・・ 彼があんなに苦しむ事は、なかったかも知れないわ。私がいけないのよね・・・・
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