去りゆくバスケ部員

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去りゆくバスケ部員

ピー!! 「おーお疲れ~」 「今日もきっつー」 部活を終わらせて周りを見渡すと、柴崎の姿がなかった。 「あれ?柴崎は」 ボールを片付けているマネージャーに聞く。 「あ、病院があるから先程帰られました」 『いつの間に?女子マネにだけ伝えて帰ったのか?』 「あ、根屋先輩」 後輩の1人が近寄って重い口を開く。 「根屋先輩。柴崎、夏休み前に辞めるって言ってました・・」 「は、聞いていないぞ、そんなこと。キャプテンは知っているのか?」 「いや、そこまではわからないっす。だから国体、見に行かないって」 『なに自分勝手なことばかりしているんだ柴崎』 『俺は怒っているのか、悔しいのか、悲しいのか、 わからないまま柴崎の顔を思い出す』
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