640人が本棚に入れています
本棚に追加
隼人が、清純系ワンナイトLOVE相手をハントしてる場に、……行きたくない。
「滝沢くんが人の道を外れた様な事をしてるの、麻衣にも原因あると思うよ。
だから、責任を取って、滝沢くんの悪業をそろそろ止めて。それができるの、麻衣だけだと思う」
そんな事を言われても、ワンナイトLOVE皇子の本命が、わたしだと思われるのは不名誉だ。
仕事柄、隼人の会社の設計士と仕事をする事がある。
仕事とプライベートは切り離したいから、仕事関係の人には、隼人と付き合ってる事を隠してる。
「コンパに遅れて参加するだけでいいから。修羅場をやれとは言わないから。わたしと遅れて、少しだけ場にいて。それだけでいいから」
親友の頼みを断る事なんてできない。
コンパで隼人のおイタを見て、解散後に、それを理由に別れを切り出すか。
鞄から手帳を出す。
午後から予定は、現場2ヶ所を回ってから、回った現場の図面を描かないといけないから、仕事上がりは早くてもPM10時になるな。
「午後10時過ぎるけど大丈夫?凛子ちゃん、それまで待っててくれる?1人でコンパのできあがった中に入るのは嫌…」
「麻衣の会社が入ってるオフィスビル1階のスタバで時間つぶして待ってる。
建築関係が集まるから、スタートも21時だから、22時でもまだやってると思う。
じゃ、夜に、わたし、そろそろ戻るね」
凛子ちゃんは、iPhoneで時間を確認し、用件だけをわたしに伝え、会社に戻って言った。
凛ちゃんが頼んだパスタは半分以上、残っていた。
最初のコメントを投稿しよう!