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仕事人間な俺を見て side 隼人
コンペ用の建築デザインを手がけながら、勝ち取った案件を仕上げていかないといけなくて、かなり多忙な生活を送っていた。
麻衣が俺の専属として内装デザインに就くことが決まったから、俺を陥れた奴らを蹴落とすために社内コンペの建築デザインを全て出し、勝ち取らなくてもいいかと思ったりはした。
相葉さんは、あれから、リフォーム案件や形式の決まった店舗の設計だけを手がけてる。
そのせいか自信を失い、建築業界若手交流会にも行かなくなったらしい。
7月第1週の火曜日の午後。
毎週火曜日の午後に、麻衣に会う事ができる。
俺は、麻衣にコンパに毎週末参加して女性と一夜限りの身体の関係を持つ最低男だと思われてる。
そういえば、麻衣に別れを切り出される1年前ぐらいから、麻衣とも、そういう行為をしてなかった事に気がつく。
仕事の事ばかり考えていて、気にもしてなかった。
麻衣に会って、麻衣の笑顔を見て、癒されたい。
ただ、それだけだった……。
早く一人前になって、麻衣と、結婚して、麻衣と一緒に暮らしたかった。
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