雨のち恋日和

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ちょうどスペースがあるあたりにたどり着いた私は、つり革を持って窓の方を向いて立つ。 と、流れていく景色がゆっくりになり、次の停車駅のホームが見えてきた。 (──あっ) 真ん中あたりにいた方が、窓の外は良く見えるのだ。 ほら、今日も私の目はしっかりと捉えることができた──そう、ホームに立っている「あの人」の姿を。
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