雨のち恋日和

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私自身の希望として、本当はもっと徹底的な仕返しで別れを突きつけるつもりだった。 けれど思い出すことすらないくらい心穏やかに過ごせるようになるのなら、さっさと別れてしまえばよかったな、と今では思ってしまう。 心の奥底であんなにくすぶっていた不満も、それまでに受けた数々の仕打ちも、正直もうどうでもよくなっていた。 私は「『好き』の反対は『無関心』」を身をもって理解したのだった。 (……まあそれはそれとして)
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