11章「彼女の笑顔が一番美しい」

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           * 新婚初夜ということもあり、盛り上がってしまい、明け方まで求め合った…。 理穂は疲れ果て眠っている。そんな理穂の寝顔はとても幸せそうな顔をしている。夢の中でも幸せなのであろう。 何度も寝顔は見ている。それでも今日の寝顔が一番可愛いと思った。 俺は今日という日を、絶対に忘れないと思った。 「ん…眠い……」 理穂はまだ眠いみたいで、寝ぼけていた。 なので、ギリギリまで寝かせてあげることにした。 「まだ眠いなら、寝てても大丈夫だよ。疲れてると思うし」 「…嫌だ。起きたい」 珍しく駄々を捏ねている。どうやら、理穂には起きたい理由があるみたいだ。 「今日は特別な日なので、一分一秒でも無駄にできません…」 理穂はそう発言した直後、頑張ってすぐに起きた。 そして、起き上がってすぐに、ホテルの窓辺から見える、外の景色を眺めていた。 「理穂さん、景色を眺めるのはいいんだけれども、ちゃんと前を隠してね」 裸のまま眠ってしまったため、まだ衣服を身に纏っていない状態だ。 なので、俺が慌てて、近くにあったバスタオルを渡した。 その時、理穂がようやく裸であることに気づいたみたいだ。 「ありがとう…ございます。忘れてました。裸であることを…」 そんなおちょっこちょいなところも愛おしい。 手を伸ばし、髪に触れた。すると、理穂は嬉しそうに頬を染めながら、話し始めた。 「…この景色を、裕也さんと一緒に見たかったんです」 「ありがとう。この綺麗な景色を、俺に見せてくれて…」
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