堕ち者

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ふと、思うことがある。 何故わたしはここに居るんだろう。 何の為に、どうして生きているんだろう。 家族や友人もいる、学校に行って適当に先生の話を聞いていれば一日が終わる。 ごく普通の、恵まれた生活を送っているのは誰とも変わりないのに。 何故、心に穴があるように感じるんだろう。 そう考え始めるのはわたしの悪い癖だ。 考え始めたらどんどん悪い方向に考えてしまう。 本当は愛されてないんじゃないか、皆所詮は上辺だけの戯れなんじゃないか、 一そもそも自分は必要とされていないんじゃないか。 こんなことを考え始めたら止まらない。所詮人間なんてそんなもんだ。信じてはいけない。人間なんて嫌だ。なんで私は私なの、なんで私は人間なの、なんで私だけ、なんでなんでなんでなんでなんでなんで… そんな時に見つけてしまった、あの言葉。 「…あぁ、そうか。 堕ちて、壊してしまえば良いんだ。」 どこから狂ったか、どこで間違ったか、なんてわからない。 ごく普通の人々が持っている、歪んだ感情や闇の成れの果て。誰だって壊れるのは簡単だ。 皆が痛いと馬鹿にしている厨二病だって、1歩深みにハマってしまえばこんなこともある…のかもしれない。 とあるひとりの堕ち者の物語を追ってみよう。
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