1831人が本棚に入れています
本棚に追加
/423ページ
甘~い、お味。
大きく口の奥に突っ込まれたのは、虹色のウズマキ模様の、ペロリンキャンディー(これ→🍭)だ。
ガバッと立ち上がった瞬間、オフィスに爆笑が沸き起こった。
「バーカ、何を期待してんだよ。
さっきまで会ってた山城のお爺ちゃんから。『こないだのお嬢ちゃんに』ってよ。良かったでちゅね~、こ・は・しちゃん」
勝ち誇った笑い。
「ひょわ、ひょふはい(よくない)っ~!!」
くそう、くそう、騙された。
ペロリンを口に咥えたまま、真っ赤になって振り回す私の両手をヒョイとかわし、次の瞬間には、彼は出口の方に向かっていた。
「あ、そうそう小橋、火曜日は空けとけよ。
T町の特養ホームの見積り。お前がお年寄りに人気があるの分かったから、連れていくことにした。
それまでに伝票片付けとけよ、じゃあな」
「な…
じぇっーったい(絶対)、行きまひぇんっ!!」
やっぱり、
キライだ!!!
最初のコメントを投稿しよう!