ダーリンがラスボス

14/16
前へ
/423ページ
次へ
「ホラホラ、こはっちゃんはそこじゃないでしょ、今日の主賓なんだから。 真ん中きて、真ん中」 「え、え…」 ひっそり隅っこに立っていた私は、皆にバケツリレー方式で送られ、あれよのうちに、まん前のど真ん中、帯刀さんと隣合わせにさせられてしまった。 にわかに、後ろの方が慌ただしく動き出す。 む、こりゃあ、みんなで何か企んでるな? と、 「えー…と、」 コホン。 空咳をひとつし、帯刀さんが少し頬を赤くして、私に向かって姿勢を正した。 対する私も、連られるように彼に向かい合うと、彼は徐に、後ろ手に受け取った何かを私に差し出した。 「こはしさん、今までありがとうございました。 _____で、これからもよろしく」 目の前に差し出されたのは、鮮やかな赤のバラの花束。 「フフーン、この(アタシ)、shinのプロデュースよ」 shinさんが誇らしげに言う。 「あ、あの…私」 震える手でそれを受けとると、一斉にホールは拍手に包まれた。 私は_____
/423ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1875人が本棚に入れています
本棚に追加