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そのままシクシクと声を押し殺しながら涙を流す雅。
幼いんだから仕方ねぇよな。
そう思いながら俺は静かに雅に体を擦り寄せながら彼女の涙を自慢のふさふさの毛で拭っていく。
こうして見るとスライム時代よりできることが増えて素晴らしい。
ただ、濡れた毛が少し気持ち悪く毛ずくろいを軽くすると生暖かくて塩っぱい味がした。
涙ってやつだな。これも新鮮だ。
スライム時代は人間と接することはなかったし表情の移り変わりなど見ることは無かった。
だから人間は冷酷無比で非常な存在だと思っていたが少し違うのかもしれないな……。
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