今日は、

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翌日、私はまた屋上にいた。 やっぱり、今日も休み時間は一人で、皆の視線が痛くて。 逃げるように何度もトイレの個室に籠った。 けど、ずっと同じ個室が閉まっているからか、誰かが「ここずっといるね、引きこもりかな。邪魔だわー」と笑っている声が聞こえた。 私の心を折るのに、十分な破壊力を持つ言葉だった。 だから、やっぱり、生きててもいいことないやって。 私は屋上に来た。 今日は雨だった。 屋根のない場所に一歩出るだけで、一瞬で頭からずぶ濡れになるほどの雨だった。 これなら、屋上に誰も来ないし静かに屋上から落ちることができる。 きっと、一息に、いける。 私は。 耳に嫌というほど響く雨の音を聞きながら。 一歩、踏み出した。 「うわ、今日雨凄いですね」 踏み出した足をひっこめた。 踏み出したまま足だけ濡らすのが不愉快だったから、ひっこめてしまった。 私はいつの間にか隣に立っている男の子へと視線を向けた。 「……だから?」 私が聞くと、男の子はこちらを向いた。 そして気まずそうに眉を下げた。 「びしょ濡れになるから……今日は自殺止めませんか?」 そう言って、えへ、と少し頬を赤らめて笑った。 うん、今日も。 自殺日和じゃない。
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