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今日は、すごく天気のいい日だった。
私は屋上の真ん中で空を仰いだ。
雨も、風も、雲もない。
とても晴れやかな晴天。
でも、もしかしたら。
こんな天気の方がすっと飛び降りやすいのかもしれない。
むしろ私を無視する皆がすぐに気づいて、私を無視したせいだと罪悪感を持ってくれたりして。
そう思うと、死ぬ意味がある気がしてきた。
そうだ。
死んで、訴えればいいんだ。
お前たちが私をこんな風にしたんだと。
学校という小さな箱の中では、一人では生きていけない。
無理なんだ、どうしても。
3年間我慢すればいいという人もいるけれど。
その3年がどれだけ長いか。
むしろ、一日一日がどれだけ長いか。
我慢したら頭が可笑しくなってしまいそうだった。
可笑しくなってしまうなら、もう、いっそ。
可笑しくなる前に、この柵の向こうへ。
「あー! 待って!」
柵の向こうへといざゆかん、とする私に聞き覚えのある声が叫んだ。
振り向かなくても、誰がいるか分かった私は溜息をついた。
「何、何の用」
柵に足をかけている体制は、柵が高い分きついので私は柵の内側へと体を戻した。
その瞬間、死のうとする気力が一気に失せていき体の力が抜ける気がした。
また、邪魔された。
私は振り向き、予想通りいた男の子を睨みつけた。
「いつも邪魔して、なんなのよ! 私にずっとつらい思いして生きていけっていうの!」
「だってそのキャラ僕も好きなんだもん!」
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