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糞太郎
昔、昔、或るところにおじいさんとおばあさんが住んでいました。
おじいさんは山へ芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました。
ここまでは桃太郎の噺と同じですが、おばあさんが川で洗濯をしていると、大きなフンコロガシの糞が流れてきました。大きな桃が流れて来るのでしたら大きなフンコロガシの糞だって流れて来ても可笑しくない訳です。
「まあ、なんと、ばかでかいフンコロガシの糞じゃろう。おもしれえからお爺さんに見してやろう」
おばあさんはそう思ったものですから臭いのも汚いのも我慢してフンコロガシの糞をどうにか背負うと、家にえっちらおっちらと帰っていきました。
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