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「つまり……。仁との関係がいまいち良くないのを理由にすることでマサに惹かれることによる罪悪感を薄れさせようとしている。そういうことかな」
「あくまで推測だよ。本当の心はアオイ本人にしか分からないんだから。確かなことは私には分からない」
「でも、それ当たってるかも」
テーブルに置かれた自分のクリームパスタを口にして、アオイはしみじみ真琴の言葉を噛み締めた。
「海にいる時、仁のことを全然思い出さなかった。いつもなら、誰かと遊んでいても必ず仁のことを思い浮かべていたのに……」
昨日頭にあったのは、心を揺るがせたのは、マサの存在。ただそれだけだった。
「仁の帰りが遅いのも気にならなかったし、自分の帰りが日をまたいだことにも罪悪感なんてなかった」
ただあったのは、マサに対する後ろめたさと後悔だけ。
「マサの気持ち知ってて知らないフリをした。それだけならまだいい。抱きしめてほしいとか、ありえないワガママを言って困らせた。最悪だよ……」
「眠ってる彼にキスしたんだよね? やるねぇアオイ」
真琴が普通のテンションで感想を言うのでこちらはますます恥ずかしくなる。顔が熱い。
「どうかしてたんだよ……。マサが起きてなかったからよかったけど……。あれで起きてたらもっと最悪だった」
「でも、なんか可愛いよ、今のアオイ。仁君のことで悩んでた頃よりいい顔してる。私の読みは当たったな~」
「読み?」
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