序章

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なんだかんだ文句を言っている間に作業を終え、少年をベッドに寝かせた彼女は、片付けをしながら窓の外の白み始めた空を見てため息をついた。 「出来れば夜明け前にことを済ませたかったが・・・」 そう呟いてもう一度ため息をつく。 先ほどより片付けのスピードが遅くなっていることに気づいて苦笑する。 これから何よりも憂鬱な仕事が待っているのだ。遅くなるのも仕方がないだろう。 誰にともなく心の中で言い訳をして、彼女は片付けを進めた。
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