4人が本棚に入れています
本棚に追加
/926ページ
「エミリアの中心部。
そこにマテリアルタワーはそびえ立っているんじゃ」
赤印でマルを付ける。このスラム街から果てしなく遠い距離にあるらしい。
「一人でここに行けってのか」
「芽衣を連れて行ってくだされ。きっと
お役に立つ」
芽衣をあたしに差し出すじいさん。
アップで見ると顔は悪くない。要は性格だ。
「今日のところは泊まっていきなされ友香さん。奥に茶室がある」
「誰がこんなせめー家泊まっかよ!!」
オンボロ小屋に近いほど生活に困っているのは分かった。
まだ返事もしていない客人をよく泊まらせようとするな。
「おじいちゃん!
芽衣だってこんな豚小屋に住みたくないよっ!」
「豚……小屋……!」
「ショック受けてんぞじいさん。」
結局あたしの決意が固まらずその日は
お開きとなった。
変わらず山田は居候し続けるのか……。
最初のコメントを投稿しよう!