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面倒事には巻き込まれたくない、が友香のモットーだった。だが協力者探しをする上で同級生達とは避けて通れない。
「なぁ、その協力者の特徴ってなんだ?」
「も~友香は忘れん坊さんだね。友香と同じ悩みを抱えてる境遇の人だよ」
「境遇……なんかハズイな」
能力と言っても何が能力で何と戦えばいいのか分からない。具体的な事は能力者が集まらない限り実感としても沸かないのだ。
「あっ向こうからノコノコとやって来たよ友香」
芽衣の視線の先には先ほどの関西弁同級生の姿が。
「なんや山田あんた口悪いなぁ。そんなブリチーな見た目して小悪魔系かいな」
「朝日奈……茶化すつもりならやめるんだな」
「茶化すつもりなんてあらへんって。用があるのは山田の方とちゃうんの?さっきの会話丸聞こえやで」
――!?友香は耳を疑った。朝日奈が居た雑貨屋を出てすぐの位置に移動したが気配はまるでなかった。
「聴覚は人の何倍もあるねんなウチ。
だから能力者やろ?」
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