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「つまりは七瀬に山田。あんたらは……」
刑事ドラマの犯人になった気分だ。
朝日奈真咲という刑事は検討違いな推理を始める。
「――宇宙人や!
あんたはともかく山田の芽衣ちゃんは火星からやって来たんやな、んーもう日本人のフリせんでええで」
芽衣に『ワレワレハ宇宙人デスカ』と言ってみなと無茶ぶりをする。ある意味宇宙人は当たっている、と友香は朝日奈に光るものを感じた。
「芽衣火星から来たんじゃないよ?」
「じゃあどっから来たねんな、まさか超ド田舎な村出身?帰国子女?謎やわあんた……。」
全くもって出所が分からない芽衣に頭を悩ませる。原宿のポップな景色が歪んで見える。
「なんや……ウチは幻を見とるん?なんやクラクラし始めたわ……。ほなまたな」
足取りを重くさせフラフラと原宿の町を去るスクープライター朝日奈真咲(のちに友香が命名)
「なんだったんだあいつ……朝日奈。
あの手のタイプは言いふらしそうだからヤバいな」
「あの人は大丈夫だよ。それに皆信じてくれないと思う」
「意外とそこは冷静だな……。」
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