4人が本棚に入れています
本棚に追加
/926ページ
「――っぷ……!」
酷い匂い――路上にはガムやゴミ箱からは食べカスや袋が大量に溢れ出ている。
店先であぐらをかく者、空腹に悶える者、鬼ごっこをする子供達。
芽衣達の住むエリア以上に衰退が広まっていた。
「おや、芽衣ちゃん」
腰が曲がったおばあちゃんが声をかけてきた。
「こんな所を案内してどうするつもりなんだい?ここは観光場じゃないよ……。」
重みのあるおばあちゃんの一言に芽衣は
たじろぐどころか笑顔で応える。
最初のコメントを投稿しよう!