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「――こっちが呼ぶより先に出てくれて助かった、宝生先輩。」
強風が吹き荒れる中。屋上へ足を運ぶ宝生は友香の前に立つ。
(でけぇな……このタッパならバレーボールやってたとかじゃねぇと示しがつかねぇな)
170以上はある女子を久しぶりに見た友香はそのタッパの良さに戸惑う。
かつてのバスケット仲間とは久しく会っていないからだ。
「……七瀬。先輩はやめろ、お前と同じ学年だぞ」
「いや、あたしは同い年の後輩なんで。顎でコキ使っても構わないさ」
ややこしい学年問題。説明慣れしている友香は芽衣が戻って来る前に本題に切り出す。
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