rumble 14 宝生桂

26/28
前へ
/926ページ
次へ
宝生の能力は何なのか。 友香は予想してみる。 (さすがに魔法なんか出すわけねーよな……こういうタイプは合気道か?) 友香の予感は的中。合気道ではないが宝生は"弓"を引くポーズをしてみる。 「――私は弓使いだ。……見えない弓を引く事ができる。」 「!」 宝生の両手が光輝いている。弓が出現し宝生は空に向かい矢を放つ。 ヒュッ! 「……恐ろしいな」 「七瀬。私もお前と同じく中学で部活は辞めている。家柄の都合でな、やりたくもなかった弓道と離れて今はせいせいしている。 ちょうど周りに疑いの目をかけられていた頃だったからな……。」 能力者の苦悩―― 疑いの眼差し。 避けられる恐怖。 能力との葛藤。 全て捨ててしまえれば楽と考えてしまう愚かさ。
/926ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加