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「逆らう?なんか弱味でも握られてんのか」
エミリア・スラム街に住む人々は中心都市にそびえ立つ"マテリアルタワー"から資金援助――日本でいういわゆる生活保護を受けているらしい。
その資金援助が突如二年前から途切れてしまったという。
「芽衣達はこの二年なんとかして頑張ってきたんだよ……
けど、みんな感染に負けちゃった……。」
あれだけ身ぶり手振りして説明していた山田は口をつむぐ。
「どう……なったんだよ」
いつしかあたしも緊迫した状態になっていた。
聞いた事のない国。感染。
スラム街。
信じるも信じないも現に今、目の前にいる奴は泣き出しそうな顔をしてあたしに訴えている。
なんなんだよ。
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