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西へ沈む夕日をながめて不安になるなど彼女にとって、遠すぎる未来にすぎない。
(たぶんデイズニーランドへ行って、それが終われば中間試験かぁ~、まったく学生というのは気が休まるときがないねぇ~、ついこのあいだまで入試で苦しんでいたら、また試験って、頭いたいよ、あたしゃあ)と、美樹は贅沢な溜息をついた。
マイケルジャクソンの大ファンである彼女は、まだ《キャプテンEO》のアトラクションをたのしんでいない。中学の卒業記念にと友達と遊んだときに待ち時間がながすぎて、ついカリブの海賊へ入ってしまったのだ。
入場して自分の辛抱のなさを大いに美樹は反省した。
「メチャクチャにつまんない」と、思ったのだ。
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