追憶と現実

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雪野!! 心の中で何度も彼女の名前を呼びながら改札を出た先を探す けれど…人の波が行き交う駅には、うなじの見える髪も、俺が斜め下を見れるくらいの背丈も 何も見当たらなかった 人の波に逆らうように、その場につっ立ち肩を落とす …今回も空振りか… 自分のやっている事を客観的に見て、ははっと笑ってしまう 今日はおっちゃんの店へ行こう 彼女が消えた方に背を向けると、また人波に流されながら改札へ向かった
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