追憶と現実

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雪野とは小、中学校と一緒に過ごした 世間一般に言うと幼馴染に当たる存在 けれど、今の俺にとってはそれ以上だ と言っても俺が勝手に思っているだけだけど 素直になっていれば違ったのかもしれない 少しの勇気があれば違ったのかもしれない 変な意地なんて張らずに… 自分の気持ちに気付いたのはいつだろう 気が付けば目で追う存在になっていた 確か…高校2年くらいだったと思う けれど…もっと前からだったのかもしれない 俺の中にいたのは きっかけを作ったのは雪野から 俺を好きだと言って来た と言っても小学校の時 6年のバレンタイン チョコだけ先にぶん取った俺をわざわざ放課後待ち伏せして、真剣な顔して言って来た その時の気持ちはよく分からないが、とにかく嬉しくて自然と顔が笑っていたのだけ覚えている 好きだとか何だとか関係なく、ただ嬉しかった けれど、その気持ちは恋愛だとかどうとかそう言うのではなくて… 今覚えばただ幼かった LoveじゃなくてLikeだ、何て言葉があるけど、それに近かったかもしれない その時は何も意識しなかった けれど、この事が原因で雪野は俺の頭の隅に居続ける事になる
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