エピローグ

1/1

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ

エピローグ

さて、この話はここで終わりだ。中途半端で終わったと、そう思った人も少なからずいるだろう。だけど、ここから先は特に面白味がある話はない。ただ僕達の何気ない生活が描かれるだけだ。 だから、僕が君達に伝えるのはここまでだ。 必ず読むべきだと僕は言ったけど、君がただの人間、つまり一般人なら別に読まなくても良かったかもしれないね。あぁでも、君がお金に困っているのなら話は別だけど。 そう、僕があの時聖也や要に話したことはほとんどが正解だった。この世界では間引きが本当に起きていたんだ。たくさんの政治家が失踪した代わりに、必死に選挙に出ては落選した人が政治家になり、ホームレスだと馬鹿にされた人達が世界を束ね始めた。 それによって、世界は良い方に変わりつつある。今までどれだけ悪かったのか。それが目で見てわかる程に世界は、日本は変わったと僕は思う。 僕達を現すヒットポイント。あれが現していたのは、お金だけじゃなかった。今までの行い。それが全て、あのヒットポイントには現されていたようだ。 さて、ここまで話して僕が伝えたいことは一つだけだ。きっと僕達が経験したゲェムはまた始まる。人間が増えすぎて、世界が悪い方向に傾き始めた時にね。 だからそれに向けて君たちがしなきゃならないこと、それは必要最低限の貯金をしておくことと、日頃の行い。それだけだ。僕の経験談が少しでも役に立てたら嬉しい。 最初にもお礼を言ったけど、最後にも言わせてほしい。この本を手に取って、最後まで読んでくれてありがとう。 そうそう、僕は小説家になるのが夢なんだ。もし別のどこかで僕の名前を目にしたら、その本も読んでみてくれると嬉しいな。それじゃ、縁があったらまた。 著者:一ノ瀬未来
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加