4・初めての一夜……

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「ねえ,裕一さん」 「ん?」 やっと緊張状態が()け,美優は隣りに顔を向けた。そして,今更だけれど彼に自分の想いを伝える。 「好き。……って,ちゃんと伝えたことなかったね,まだ」 「ああ……,そうだっけ。別によかったけど,ちゃんと伝えてくれて嬉しいな。ありがとう」 彼は美優をキュンとさせる笑顔で微笑んだ。そして,それの答え(アンサー)を美優に伝える。 「僕も,美優が好きだよ」 「うん,ありがと」 大人になってからの「好き」は,なんだか妖艶(ようえん)(ひび)きがする。その言葉以上の意味がありそうで……。 「…………えっと。先にシャワー使わせてもらっていい?」 意を決して,美優は自分から訊ねた。初めてじゃないし,この部屋に来た以上もう腹は(くく)っているつもりだ。 「うん,どうぞ。ちゃんと髪乾かしてから出ておいで」 美優はバッグからマイバスタオルと着替えの勝負(!)下着を出して,バスルームに向かった。
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