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いくつかの彼の手掛けた舞台を観てきた。脚本家 兼 時に監督を務める三坂敦也。
彼の名前に惹かれて、ここの劇団を希望したのだけれど。まさか初日から姿を見られるなんて。
「じゃ、割り振り通りに散らばって」
三坂敦也の声に、座り込んだ人達が動き出す。
「来週からそのグループで動くので、各自挨拶を済ませておくように」
プリントで渡された名前表示は6名。どうやら、入団仕立てはすぐ、グループ割りをされ、講習という名の練習から入る様だった。
最初っから、舞台に結び付くわけじゃないんだな。やっぱり道程は長そう。
集まったメンバーはだいたい皆同じ歳ぐらい。
「宜しくね!」
親しげに笑う女の子から声が掛かった。
やっと、夢に1歩だけ、近付いたのかな。
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