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「わかんない……」
約束? 蓮と……? 記憶を辿りたいのに、蓮の指が唇をなぞるから考えられない。
「忘れた罰だな」
囁きが耳元で続く。服の裾の中から入った指先が膨らみに辿り着く。
「ま、待って。蓮」
私まだ、なんにも聞いてない。私を好き……?
「あ……っ…」
敏感な部分に指先がふれて。吐息が漏れる。
「逃げるな」
腕から逃れようとして強く引き寄せられる。
「好き――?」
疑問系だ、そうじゃないのに。私が知りたいのに。
指が優しく膨らみを包み込む。指先がまた繊細に動く。蓮の唇が首筋を這うように伝う。
「好き……」
言いたかったのか、言わされたのか。頭の芯が揺らいでもうよくわからない。
「顔を向けて」
わずかに振り返る先に蓮の微笑んだ顔があって。また吸い込まれる様にキスをした。
重ねた唇が動く。 七海が好きだよ――
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