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『まだ後九十三個も残っているではないか』
え?え?今なんて?
「何でだよ。七宝玉を七個集めたら終わりじゃないのかよ」
文字には現れないけど、確かにそいつの「ふっ」と笑う声が聞こえた。
『それはな、私が「七」年かけて百個作った「宝玉」だ。松原君は何を勘違いしているのだ』
俺は、やり遂げた達成感が、一気に脱力感へと変わっていくのを感じた。
「普通、七宝玉っていえば七個だと思うじゃんか」
『いや、それだと今後この話を長編へという作者の野望がだな』
「作者って何だよ!」
『ごほん‥‥‥とにかくだな、宝玉は百個だ。それは質問しなかったお前が‥‥‥』
そこで、ぷつりと画面が地図へと切り替わった。
八個目はお隣、愛知県にあるらしい。
俺は今後、モチベーションを保てるだろうか‥‥‥
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