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サスペンスドラマ
……もうなんで、こんなことになっちゃったんだろう。
それにさっきから、右側にいる男の人、私の足ばっかチラチラ見ている気がする。見てないようなフリをしてるけど、自分にはわかる。
ていうか、女の子はだいたい、そういうのわかるんだよ、すぐ。
そもそもうちの店のユニフォーム、意味なくスカートが短いのだった。そのうえ私は、店のロゴ入りのサンバイザーをつけたままだし、上からユニクロの白のカーディガンを羽織っているだけでいる。
バイトで同僚のユカは、もうさっさと私を置いて、一人で帰っていそうだった。お疲れ、なんていうラインも、さっきから一言もない。
そして目の前の三人は……さっきからムッツリした顔で、しきりに考えこんでいる。
私たちのいるこの部屋は、天井の高いリビングルームで、頭上でくるくると、大きなファンの羽根が静かに回ってる。
中の調度は、だいたいIKEAとかで売ってそうな、リビングセットそのままという感じだ。座ってるソファも黒革のごくシンプルなもので、座り心地は悪くない。無地のネイビーのカーテンのかかった窓際には、枝が楕円形に曲がったような、変わった形の大きな観葉植物の鉢が置かれてある。
……まあ、それは確かに、改めて言われてみればーーこれでは有名芸能人の夫婦が住んでいる別荘としては、いささか素っ気なさすぎるようだった。
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