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『こちらはIoH管理局です。古川瞳様。新谷翔様。今山守様。第二の試練クリアとなります』
再び現実世界に戻されたかと思うと、タイミングよく管理局から通知が届いた。
どうやら今回の条件は『音羽の滝の水を飲むこと』で合っていたらしい。
『尚、次の試練が最終試練となります。内容の発表は正午となりますので、それまでごゆっくりとお過ごしください』
管理局の通知は、またしても一方的に切られてしまった。
「正午か・・・まだ結構あるな」
「そうね。どうしようかしら」
現在の時刻は朝の8時を過ぎたところ。
正午まではまだ3時間以上ある。
「そうや。瞳の家にでも寄っていこうや」
「そうね。たまには愛娘の顔も見たいでしょうし」
自分のことを愛娘と言いきってしまうあたりが、古川の悪いところであり良いところだ。
「僕もお邪魔していいんですか?」
「もちろんよ。まあ、お金は取るけどね」
「え?」
最後の言葉に違和感を覚えつつも、その真意は確かめられないまま。
僕は、古川の実家にお邪魔することになった。
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