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序
幼子が問いかける声がする。
「ねぇ、自分とそれ以外を分けているものって、何なんだろうね。
私とそれ以外は違うものなんだろう?
でも、一体何が違うんだろうね。
なんで違うんだろうね。
そもそも自分って、何なんだろうね。
そういうさ、それぞれの個体差や、自分自身の存在の証、存在の意味みたいなものがさ、目に見えてはっきりわかれば、世の中もっと簡単なのにね。
自分がはっきりと他とは違う特別なものなんだって、誰の目にも明らかに示せたら、誰も悩むことなんて無くなるのにね。
そういうの、なんとかできるようにならないかなぁ」
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