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さおりは口をとがらせた。宏文は苦笑する。
「でもさ、学校さぼったりすると信用なくすんだよ。町口と接触禁止になったのはそういうことだし。さおりの親だって、さおりが学校さぼったの知ったら俺のせいだって怒ると思うよ」
「うーん、それは確かに、そうかも……」
「だろ」
「でもやっぱりねえ!今カノとしては元カノ越えたいんだよね!」
「もう越えてるって。元カノじゃないし」
宏文はスマホで時間を確認し、ベッドから降りた。そろそろ準備をしなくては遅刻してしまう。
「ひろ君。ピクニック行こうよ」
聞き分けのないさおりはもう一度ねだった。
「だめだって」
適当に答えながら、宏文は洗面台へと向かう。
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