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「やっぱ、変だよね。男なのに・・・着替えてくる」
思ったより反応が薄くて、あれだけ張り切って準備したのに、がっがりした。
「待て‼ユキ‼」
頼人靴も脱がず、上に上がってきて、そのまま抱き寄せられた。
「ごめん、あまりにも綺麗でビックリしたんだ」
逞しい彼の二の腕が、すっぽりと僕の肩を包み込む。耳を胸元にあてると、彼の鼓動が早鐘のように聞こえてきた。
「trick or treat ・・・ エッチしてくれないと・・・別れるから‼」
自分から誘っているようで、顔から火が出るくらい恥ずかしかったけど、ハロウィンは、年に1度しかないから、彼との思い出をどうしても作りたかった。
チョコよりももっと甘い、恋人として共に過ごす蕩けるような、めくるめく時間をーー
「何があっても一生別れる気はない。ユキ、ありがとう、今日の日の為に色々と大変だっただろう」
体が横にふわりと浮かび、お姫様だっこされた。
腰に手が触れた時、下に何も着ていない事に頼人、気が付いたみたいで、うっとりとした表情を浮かべた。
「お前はどこまで俺を煽ったら気がすむんだ。覚悟は出来ているんだろうな」
「そう言う訳じゃ・・・」
「じゃあ、どういうわけだ⁉」
すっかり火が付いた彼の暴走を止める術はなく・・・
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