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ギシッと、ベットが静かに軋んだ。
「ユキ、ごめんな」
体をむくっと起こした彼が、手の甲に軽くキスをしてくれた。ゆっくり手を下ろすと、彼の指が頬を流れる涙を掬い上げてくれた。
「泣かせるつもりはなかったんだ」
笑顔で見下ろされ、優しい声色で囁き掛けてくれて、額や目尻、鼻先や、頬になだめるように口付けを何度もしてくれた。
「ユキ愛してる」
「うん・・・僕も好き・・・」
彼の口唇が唇をそっと塞ぐ。
その時、蜜口に彼の指が再び挿ってきて、そのまま、奥をズんと穿たれ、ぐりぐりと指で掻き回してきた。
「頼人‼待っ・・・っう、ん・・・」
僅かな隙間から声を出したけど、すぐに塞がれた。
彼に掻き回されるたび、ぐちょっ、ぐちょっ、じゅぶっ、じゅぶっと、艶かしい濡れた音がしてきた。
「すごいよ、指に吸い付いてくる」
ようやく唇を離してくれた彼。口の端から零れ落ちた一筋の唾液を啜り上げた。
「気持ちいいだろ⁉」
「分かんない‼」
ぶんぶんと首を振った。
「そっかぁ・・・じゃあ、ここはどうかな?」
頼人の指が増え、肉襞を掻き分けながら、更に奥へと進んでいく。
「頼人・・・らめ‼」
プックリと尖りたった肉蕾を、ねちっこくこねくり回され、一際甲高い声を上げ、背中をしならせた。
どくんどくんと全身の震えが止まらない。
気の遠くなるような快感の波に飲み込まれた。
目もちかちか点滅して、最初、何が起こったのか分からなかった。
波が引くように冷静さをゆっくり取り戻したとき、お腹が生暖かな液でグッショリと濡れていた。
それが、自分の吐き出した精液だと気付き、顔から火が出るくらい恥ずかしかった。
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