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「ユキだって、俺の事、のけ者にしてるだろう?」
「してないよ‼何の事?だから、そこくすぐったいから、止めて‼」
「じゃあ、紫のワンピースは?」
「あれは、その・・・」
頼人とじゃれ合っていたら何気に視線が合って、自分から彼の胸元に頬を擦り寄せた。
ドクンドクンと一定のリズムで心音が聞こえる。
鼻を擽る、愛おしい、大好きな彼の匂い。
「ママ~‼」
るあちゃんの声がしてきて、慌てて離れようとしたけど、逆に抱き締められた。
「起きてないから大丈夫」
むにゃむにゃと彼女の唇が動き、何かを口にすると、またすやすやと穏やかな寝息を立て始めた。
「ユキ、さっきの事だけど」
「うん――・・・っん・・・」
顔を上げた瞬間、顎を掬い取られ、彼の口唇が重なってきた。
「ハロウィンで着るの・・・頼人・・・らめ・・・」
薄く開いた唇を抉じ開け、彼の舌が侵入してきた。「舌、出してみ」彼に言われた通りにすると、僕のに彼の舌が絡み付いてきて、ねっとりと舐め上げれ、唾液ごと啜り上げられた。
「ちゃんと見せるから、ね」
「本当?」
「うん、本当」
「じゃぁ、真っ白なエプロンを買ってくるよ。あのドレスに似合うと思うんだ。二人だけで、ハロウィンを祝おう」
頼人嬉しそう。
ニコニコしてる。ぶすっとしている顔より、こっちの方が断然格好いい。
「そんなじろじろ見るなよ、恥ずかしいだろう?」
あれ、もしかして照れてる?
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