美男子に化けた幼馴染みとの再会

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「大ベテランって、まだ、三十代ですけど。一応」 みち先生は、底抜けに明るくて。二十代前半のひとみ先生も、笑顔が似合う優しそうな先生だった。 蓮は、興味津々の様子で、辺りをキョロキョロ。でも、なかなか先生たちの方へは視線が向かない。 「蓮くん、探険に行こうか⁉パパは、大事なお話しがあるから」 蓮を交え、ひとしきり話しをした後、二人の先生が、息子を誘ってくれた。でも、蓮は、俺や葵の方ばかり見て、イヤイヤと首を振るばかりで。しまいには、葵に抱き付き、おうち、帰るのと、駄々をこね始めた。 「蓮、みち先生と、ひとみ先生と遊んでおいで。それが、終わったら一緒に帰ろ」 「・・・」 蓮は暫く黙っていた。でも、葵に、頭を撫でてもらうと、途端に笑顔になった。 「じゃあ、いってくる!」 くるくると、めまぐるしく変わる蓮の気持ち。さっきまで、あれだけ、イヤイヤを繰り返していたのに、自分から、先生達の所に行った。 「じゃあ、行こうか⁉」 みち先生と、ひとみ先生の間に蓮。手を繋いで、園内とすみれ組の見学をしに向かった。 「葵、ありがとうな」 気が付けば、職員室に、葵と二人きりに。 「あ、あの・・・」 気まずいのは、気のせいだろうか⁉ 「なんだ⁉」 いかにも不機嫌そうな葵。蓮に対する態度とまるで違う。 「そ、その・・・」 「だから、なんだ⁉」 「いや、その・・・まだ、独身だって、聞いて、驚いたから」 「はぁ⁉それ、今いう台詞か⁉」 「だって、高校の時、二股、三股は、当たり前だったろ⁉いっつも、違う女子と一緒だったし」 「何だ、妬いてくれていたんだ。嬉しいな」 「うな訳ないだろ」 聞かなきゃ良かった。 「本命が、鈍感過ぎて、全然気が付いてくれなくて。好きでもない相手と、セックスしたって、なんの面白味もない。長続きする訳ないだろ⁉」 葵は終始淡々としていた。真面目な、葵の事だ。今もその本命相手に、苦しい恋をしているのだろう。二十年。もしかしたら、それ以上に。 「センセ」ガタンとドアが開いて、蓮が勢いよく入ってきた。父親を素通りし、真っ直ぐ、葵の元へ。膝の上にちょこんと抱っこして貰い、ニコニコの笑顔に。 「センセは、何のセンセ⁉」
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