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美男子に化けた幼馴染みとの再会
その日の夕方ー。
もうじき、家に着くというのに、パラパラと、曇天の空から急に雨が降りだした。
蓮を脇に抱き抱え、走り始めると、まもなく、ざぁぁーーと、雨の勢いが増し、家に着く頃には、蓮も俺も、全身びしょ濡れになっていた。
体に服がベタベタと重く張り付くのが嫌なのか、気持ち悪いのか、蓮はずっと泣きっぱなしだ。
「風呂に行って、体を拭こう」
なだめながら、蓮を浴室に連れていくと、明かりがついていて、水の音がしていた。
(誰⁉)
お袋は台所にいたし、親父は出掛けてて留守のはず。
(なら、今ここにいるのは誰なんだ⁉)
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