蝶々日和

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車に乗ろうとすると、ドアを開けた途端、揚羽蝶が入ってきた。ドアを閉めようとしたらスーっとどこかに飛んでいってしまった。エンジンをかけ、走り出す。 田園風景の広がる中、信号が赤になりブレーキを踏む。するとスーっと揚羽蝶がフロントガラスを横切って行った。私に付いてきて見守るかのように。ふと嬉しくなった。 そして、車を走らせ、劇場に向かう。ホールに入り、席に着いた途端ふと左側を見ると男性が座っていた。こんにちわと挨拶をする。ふと見ると、沢山の蝶々がついたネクタイをしていた。 その蝶々がネクタイから何十羽も何百羽も飛び出し、ループとなってホールいっぱいに飛び立った。今日は本当に蝶々日和だわ。
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